◎「玉祖神社」(タマノオヤジンジャ) 主祭神:玉祖命(タマノオヤノミコト) 周防一ノ宮とされる。 天照大神の岩戸隠れの後、常世の長鳴鶏を常世国に連れ帰る途上この地で亡くなったという。 延喜式神名帳 周防國佐波郡で「玉祖神社二座」とある。一座は「玉祖命」として、もう一座は不明となっている 「先代旧事紀」では「玉作祖櫛明玉神作八坂瓊之五百箇御統之珠矣(タマツクリノオヤクシアカルタマノカミニヤサカニノイホツノミスマルノタマヲツクラス)」 防府市切畑に「玉祖神社」があり大崎からの勧請社であるが、その祭神は「天玉屋命」となっており、「玉祖命」が「玉屋命」と同神であることを物語る。 則ち、延喜式の二座は先代旧事紀に云う「豊球玉屋神」と「櫛明玉神」であり、「玉祖命」とは「豊球玉屋神」と同神といえる。 ちなみに書記の一書には「豊玉」「明玉」の記載が別々にあり、それぞれ作っている玉が異なっており、三種の神器の八尺瓊勾玉を作ったのは「明玉命」の方である。 常世の長鳴鶏は出雲の島根郡の「勝間神社跡 庭鳥塚」に葬られたと云うから、長鳴鶏は「櫛明玉命」によって出雲に連れ帰られたのであろう。 尚「櫛明玉命」は、出雲玉造温泉の「玉作湯神社」に祭られている。 |