神社a
◎「波知神社」
島根県出雲市斐川町三絡559 地理院地図
主祭神:天津彦彦火瓊々杵尊
祭神:伊弉諾尊・伊弉冉尊・蛭兒命・天忍日命・大己貴命・大年神・建御名方命
- 案内によれば、社伝として
「その昔日向国の宮地伊波禰よりご祭神を勧請したことによりそれが社名や地名となった」
とある。
「日向国の宮地伊波禰」というのは天津彦彦火瓊瓊杵尊を祀る神社として宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井に「槵觸神社」があり、又近くに宮地嶽があり、「宮地嶽社」がある。
「槵觸神社」・「宮地嶽社」ともに古代には社殿はなく、天孫降臨神話に関わる、邇邇芸尊が降臨したという久士布流多気=宮地嶽(地理院地図)を御神体として祀っていた。伊波禰はイワネであり巌根すなわち降臨の岩という意味であると考えられる。
波知神社はそこから勧請したのが始まりであろう。
無論天孫降臨神話の地は他にもあるが、「波知神社」に関係するのは上記の場所であるといえる。
・『出雲国風土記』出雲郷で「波弥社」
・延喜式巻10-32で「波知神社」
・延喜式神名帳註-下-k172で「波知神社 ・今在土師村按知志音通」
・雲陽誌出雲郡k18、羽根で「八社明神 風土記に波弥社とあり延喜式に波知神社と書寿是羽根村須多禮明神奈里本社一間四方拝殿二間尓三間寛永二年造立棟札あ里社家傳て云須多禮明神の社尓八神を勧請寿故尓世俗八社と号寿神系分明奈ら寿八月晦日七座の神事あ里」