◎島根県松江市大垣町746「内神社」（高野宮）

神社a

◎「内神社」（高野宮）

島根県松江市大垣町746地理院地図

主祭神：高姫命（下照姫命・阿陀加夜努志多伎吉比売命）・和加布都努志命

『出雲国風土記』秋鹿郡に載る「宇智社」
元は『出雲国風土記』秋鹿郡に記された「女嵩野山」（本宮山・高野山）の山頂（278.8m）にあったという。
女嵩野山は元々高姫命が坐す山といわれ、又和加布都怒志命が現社地のある阿内谷で猪狩りをした事が縁起に挙げられる。
これからすると、高野宮は女嵩野山山頂にあり、宇智社が現社地にそれぞれあったのであろうと思われる。

案内では祭神名が「和加布都主命」「下照姫命」となっている。

霊亀元年715年、高野山山頂に光輪が現れ、これを見た村人達が神（高姫命）の降臨として神垣をしつらえたという。

諸説あるようだが、平安末期、後鳥羽院の武者所武士であった紀季康が1173年頃最勝光院の荘園出雲大野庄の地頭職となり、子の李明の時から大野姓を名乗るようになり、孫の季清の時源頼朝の安堵を受け本宮山城を築城した際、高野宮は現社地にあった宇智社に移されて、今の内神社として合社されたのであろう。
（高野宮移転については養老元年717年説・宝亀元年770年説がある。）
紀氏は竹内宿禰の長男角宿禰を始祖とし、紀季康は31代目に当たり奈良東大寺再建を果たした俊乗房重源の兄である。
大野氏は大野鄕の他秋鹿郡東部から対岸の来待や玉造も領した豪族であった。
大内・尼子・毛利に属したが、毛利の時代になって宍道氏と対立するようになり、1582年宍道政慶の謀略で大野高成が殺害され滅亡した。

内神社は、出雲大社・佐太神社の支配を受けない神社であった。

（内神社・高野宮）

（内神社・高野宮）

（内神社・高野宮）

（内神社・高野宮）

（内神社・高野宮）

（内神社・高野宮）拝殿内

・「大野高宮」の扁額

（内神社・高野宮）

（内神社・高野宮）

（内神社・高野宮）

（内神社・高野宮）本殿案内板

・本殿は出雲大社と同じ造りで、西向き内内陣があるという。屋根は「栗とち葺」。

（内神社・高野宮）蘆原神社

・素盞雄命・稲田姫命・大己貴命・少彦名命・思兼命・五十猛命

• 素盞雄命は素盞嗚尊であろう

（内神社・高野宮）

（内神社・高野宮）

・稲荷神社（倉稲魂命）と社日碑

（内神社・高野宮）

（内神社・高野宮）三保神社

・事代主命・三保津姫命・猿田彦命・木花開耶姫命・鈿女命・倉稲魂命

（内神社・高野宮）霊神社

・大野氏とその同族の大垣氏を祭っている

（内神社・高野宮）禁足地案内板

・境内東の森が禁足地となっている。

（本宮山・女嵩野山）山頂

（本宮山・女嵩野山）

・「大野氏城址」の石碑があるが「本宮山城址」である。

（本宮山・女嵩野山）案内板

（本宮山・女嵩野山）

・宍道湖が出雲市から松江市まで一望できる