○「加夜堂」(加夜社)
島根県出雲市多伎町多岐1542 地理院地図
『出雲国風土記』神戸郡に記された「加夜社」。
「阿陀加夜努志多伎吉比売命」を祀っていたようであるが、神仏習合で仏堂となり、地元では観音堂と呼ばれている。
観音菩薩ではなく大日如来を祀っていたようである。
大日如来は「天照大神」であり、又十一面観音でもあるので観音堂と呼ばれているのであろう。
「阿陀加夜努志多伎吉比売命」はこの地域の開拓神であり、多伎地域を人の住めない場所から人の住める場所にしたと伝えられている。
この地域における「阿陀加夜努志多伎吉比売命」は始祖神であり、それ故「天照大神」になぞらえられたものと思われる。
周辺は墓所のようになっている。
(加夜堂 堂内)
・3つの厨子があるが左右は空であった。(掃除道具があったので掃き掃除だけはした)
(加夜堂)
・中央厨子に像。仏像ではないようであり、阿陀加夜努志多伎吉比売命の像であろうか?不明。
印象としては福岡県みやま市瀬高町「物部磯上神社」(こうやの宮)に置かれた人形に似ている。