神名解題?

星神

茨城県日立市の大甕山に「甕星香香背男」として荒御魂が祀られている。
大甕倭文神社mapの「宿魂石」

ここを攻めた建葉槌神がこの岩を蹴り、
その一部は「磯神」別名(おんねさま)として、海上の磯となったと云う。
この磯は古房地鼻沖合にある磯で、満潮時には海中に沈む。

kamiiso.jpg

又、他に3片の石が飛び去ったという。
石神(東海村)石神社/茨城県那珂郡東海村石神外宿1map
石塚(常北町)風隼神社/茨城県東茨城郡城里町石塚1088map
石井(笠間市)石井神社/茨城県笠間市石井1074map…落ちた場所は「御手洗」という水源になったという。


(風姿)こういう説話の場合、3ヶ所の神社は、香香背男を崇敬していた一族の拠点の場所であったと考えられる。
そのように理解した場合、香香背男の星神という位置づけは変わってくる。

篤胤は甕星=金星と見なしているようだが、この神については材料が少なくまだ良く解らない。というのは、金星であれば「明星(あけのほし・あかるほし)」「暁星(あかつきほし)」がふさわしく、「甕星(みかほし)」はどうなのか疑問があるからである。

尚「香香背男」というのは「輝星之男」の転じたものと理解できる。

広島庄原に星神社、岡山にも星神社があったと記憶する。
星神社の場合、隕石落下に因むものが多いように感じている。
香香背男は星神であっても隕石ではないから、隕石由来を持つ星神社に香香背男を祭っている場合は付会にすぎない。


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