***天御中主尊
(書紀)には記載のない神である。
古事記では「天之御中主神」と記してあるが、私は「尊」を用いる。
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この神は名前から判断すると、北極星の神格化であろうと思われる。
いわゆる北辰信仰である。
古代に方位を定める時、北極星は重要なものであったはずである。
それ故、古事記では最初の神として記されたのだと考えられる。
http://fuushi.k-pj.info/pwk8/index.php?%E3%80%8C%E5%A4%A9%E4%B9%8B%E5%BE%A1%E4%B8%AD%E4%B8%BB%E5%B0%8A%E3%80%8D

記紀では星神についての記述は非常に少ない。
これは他の民族の神話と比べて異常である。
私が古史古伝に興味を持つのは、これらの中には星神についての豊かな記述が見られるためである。
記紀は政治性に傾きすぎており、古来の神話伝承についてはかなり寡少化されている。
この事については、いづれ明らかに出来るであろう。

山口県の下松市に降松神社というのがあり、この神社の祭神が「天御中尊」である。
ここは流星伝承があり、山頂にある元宮の社地には流れ星が落ちたと伝えられている。
現在は禁足地となっている。

この神社は後に大内氏にからむ伝承を持つようになったが、
これはこの神社の奉祭者「吉原」氏にからむ後世の付会であろう。

各地にある「大祖神社」で祭られることが多い。
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-宣長の「古事記伝」では、この神の字義解釈のみ行っていて、どういう神なのかについては触れていない。
「此の神は、天の真中に小座して世の中の宇斯たる神」
(宇斯=うし=ぬし=主)



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