[[メモa]] ''観音'' 観音は梵語で「アバローキテーシバラ」 漢字での音訳は「阿縛廬枳胝湿伐羅」等があてられる。 この梵名の意味を「観世音」「観音」等の訳語で表した経典が出来たのは、2世紀末。 187年後漢の「成具光明定意経」に見られる「観音」が最も古いとされる。 3世紀頃には、「無量寿経」に「観世音」が現れる。 西晋の「正法華経」には「光世音」とある。 後魏の「法華経論」には「観世自在」がある。 玄奘三蔵以降の経典を新訳と云うが、新訳では「観自在」としている。 後藤大用氏によれば、「観世音」「観音」の名号は西域から伝来の訳本に多く、 印度から直接伝えられた経典の訳には「観自在」等の訳語が用いられ、この訳語の違いは訳者による訛りである。という。 妙法蓮華経・観世音菩薩普門品第25に、 -無尽意菩薩が世尊、釈迦如来に、「観世音菩薩は何の因縁で観世音と名づけられたのですか」と質問すると、世尊は、 「もし無量百千万億の衆生が、もろもろの煩悩をうけたとき、観世音菩薩あることをきき、一心にその名を称えれば、観世音菩薩はすぐその音声を観じて、悩みから解脱できるようにさせるであろう」と答えた。 この衆生の悩みを救済する功徳が、その名号に示されているのである。 観音には髭がある。髭は男性を表す。 観音の梵名「アバローキテーシバラ」は男性単数名詞であり、観世音菩薩は元来男性であった。 しかし、印度のバラモン神話の女神が影響し、准胝観音のように女性神を思わせる像が作られるようになった。 観音の住処は、補陀洛山とされる。 インドでは南方の摩頼耶山中の補陀洛。 チベットのポタラ宮は補陀洛に因っている。 観音の霊験・功徳 救いを求めたとき、仏の他あらゆる形に変化して人々の願いに応ずる。 -大火、大水、海難、刀害、羅刹夜叉の災いを免れる -罪を免れる -商人が強盗にあわずに済む -淫欲の消滅。立腹・愚痴を免れる -子供を男女望み通りに得る。 観音の化仏 観音像の頭部又は宝冠の前面に現されている小さな如来像を化仏という。 化仏は、観音像の本体を現しているとされる。 化仏は、釈迦或いは無量寿(阿弥陀)といわれる。