メモa

島根県仁多郡奥出雲町上阿井伊弉冊
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地理院地図

これも以前記していて、消えてしまっているようなので、記憶を辿り記しておく。
もう20年以上も前のこと。

以前は仁多町だったが、今は上記のように変わっている。

地図をみていて見つけた地名で、物好きにも出かけたのである。
阿井川を遡上し、米原という辺りで川が分かれ、その川(伊弉冊川)に沿って東に進む。
下瀧山の北麓。
山道を進んでいくと、左手やや中腹に小社がある。

更にこの先を更に進むと、開けた土地に出る。
数件の民家がある。ここの地名が「伊弉冊」。

土地の人に尋ねると、先の小社の更に中腹に岩屋があり、
伊弉冊尊がこの地に来られたとき、暫く休まれた場所だとのこと。
伊弉冊尊のことは「みことさん」と呼んでいた。
先の小社は神楽殿であったとの事。

かつては周辺集落から人が集まり祭りも行われていたらしい。

当日雨天であり、道路に水が溢れているような状況だった為、山中の岩屋は確認していない。
神楽殿と云われた小社も、既に古く、今残っているかどうかも疑問。

地名で伊弉冊と云うのは、私が知る限りここだけ。
又いつか尋ねて小考してみたい。

尚、島根大学の遺跡データとしてこの地に「伊弉冊鈩跡」と云うのがあり、製鉄遺構があるようである。


ついでに、阿井川を挟んで西方に鯛ノ巣山と云うのがある。
此処にも伊弉冊尊伝承が残っている。
こちらは、中腹に岩屋があり、伊弉冊尊が此処に籠もり七日七夜かかってお産をしたのだと云う。
それで、この岩屋を籠岩とよぶようになったとの事。(今は訛ってコウモリ岩)
又、鯛ノ巣山は、お産が無事で「目出たい」のタイから呼ばれるようになったと。


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