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''周防国(すおうのくに)''

「周防」の元は「周方」でこれを(すわ)と読む。
(すわ)に「周方」を充てたことにより(すほう)→「周防」(すおう)と転じたのであろう。

周南市長穂に、「&ruby(スワ){周方};神社」があり、武御名方を祭っている。
武御名方神が出雲からこの地にやって来て、その後、伊勢・美濃・信濃に移っていったという話が、神奈川県横須賀市の諏訪大神社に伝わっている。

元はやや南方の下&ruby(アザミ){莇};に鎮座。のち長田地区への遷座を経て、合社の際に現在の長穂地区宮原に遷された。
(信濃諏訪神社からの勧請社ではない)

これは又別稿で記すが、「すわ」と云うのは掛け声でもあり、素早い動作を表す言葉でもある。
武御名方神は狩猟を得意とする神であり、その動作の様子からスワの神すなわち、動きの素早い神という呼び名を付けられるようになったのだと思われる。

漢字の意味から考えると、
[周]は「あまねく」であり[方]は「境界」である。つまり「周方の国」というのは「境界の国」と云う意味でもある。
[方]が[防]に変わったのも、境界を守るという意味からであろう。

ついでに「諏訪」に関して記すと、[諏]は「神に諮る」と云う意味であり、[諏訪]と云うのは「神の元を訪ねて伺いを立てる」と云う意味である。
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山口県内で武御名方神を主祭神として祀る神社は多くない。
・「諏訪神社」山口市阿東徳佐上
・「諏訪神社」山口市阿東徳佐台
・「諏訪神社」山口市阿東地福下821
・「周方神社」周南市長穂1303
・「諏訪神社」柳井市&ruby(ヒズミ){日積};1853
・「大諏訪神社」柳井市&ruby(イカチ){伊陸};7599
阿東と柳井(玖珂地区)、その中間地としての長穂。
随分と偏っており武御名方神の通過ルートを示していると考え得る。

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