[[文献]] ''『雲陽誌』'' 享保2年(1717年)松江藩士、黒澤長尚の編になる地誌。 島根大学図書館が所蔵している。(%%様だが、ネット公開されていない。%%) ネット公開されるようになった。 [[島根大学図書館 桑原文庫「雲陽誌」:http://www.lib.shimane-u.ac.jp/0/collection/da/da.asp?mode=vt&id=1002]] 「大日本地誌大系27巻/蘆田伊人 編/雄山閣/S5.12.10刊」に収録されており、デジタル公開されているものを参考 国会図書館デジタルアーカイブ:[[『大日本地誌大系-27-雲陽誌』:http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1194083]] --活字冊子なので画像は省く。全380頁と大部。参照補助の為、コマ番号と頁を付記するので参照されたし。 ---- *雲陽誌巻之一 島根郡 [#ad3eca74] (15コマp16) >名別 >>勝間神社 正哉吾勝尊なりといふ、又庭鳥塚といへる松一株あり、此下に神代常世の長鳴鳥を埋たりといふ、今も時により鳥の聲するとなん、故に湯戸杉廻の両里には古来より庭鳥棲す、勝間山の鶏よひとるといひならはせり、~ ---- *雲陽誌巻之三 意宇郡 [#z9d414f1] (60コマp107) >山代 山代の郷は大穴持の御子山代日子命座す。故に村の號とす。 >山代山 【風土記】に載る押名樋山なり。西北廿町九間あり、俚人茶磨山の古壘といふ、村井伯耆守の城跡なり >高森明神 【風土記】に加豆比乃高社とあり、山代山の半腹に森を鎮座とす、 (63コマp112) >日吉 >>「神納山 剣山を去こと五町はかり。社職傳て曰 伊弉諾尊を伊弉冊尊追來給ひ、神魂自静座所なり、故に神納といふ。此所より大庭に遷て神魂明神といふ。」 ---神納山(カンノヤマ)と云うのは、伊弉冊尊が自らの魂を鎮めた場所と伝えられている場所で、 明治期に伊弉冊尊の岩坂陵墓参考地として指定され、宮内庁の管理となっている禁足地。径10m~20mの円墳があると云われている。 剣山は剣神社のある場所。伊弉諾尊が黄泉の国から戻る際剣をふるってこの地に辿り着いたことから剣山という。 ---- *雲陽誌巻之五 仁多郡 [#k8be1e08] (90コマp166) >高尾 >>志怒坂野 【風土記】に載る高尾村の山なり。 ~ (90コマp167) >上阿井 >>たひのす山 斯處を半谷ともいふ。山頭に池あり。 さるまさ山 此山黄蓮を生す。 ~ ---- *雲陽誌巻之七 飯石郡 [#qbb73120] (120コマp226) >須佐 >>須佐 【風土記】に神須佐能袁命詔し給ふ。此國は小國といへとも國所あり。故に我御名者木石に著にあらすと詔、而即巳の命の魂鎮置たまふ。然して大須佐田小須佐田定給ふ。故に須佐といふ宮内朝原反部大路原田入間竹尾穴見を須佐一郷とす。 ~ >須佐大宮 >>【日本書紀】に曰素盞嗚尊此處にいたり給ひ、吾心清々し彼所に宮を建つ、是より清地といふ。 ~ 其側に流瀬川あり、大神一女神を柏葉につゝみ、斯にな かしたまふ。故に流瀬川と稱す。其柏樹今に於呂志古 山の嶺上にあり。大さ牛をかくす。一女神は石見國橋 p227 の浦へなかれよらせたまひしを、當國日御崎に移たて まつり、今に崇敬すと申傳へ侍。社司に雲次郎と號し て代々社祀を掌とれり。~ ---地誌大系-27-k120でも、桑原文庫飯石郡-1-k45でも「日御崎」と記している。今は「日御碕」 (120コマp227) > >>宮尾山 古老傳云、素盞嗚社往昔此山に鎮跡、今礎石のこれり。 ---- *雲陽誌秋鹿郡1(桑原文庫)/(地誌大系-雲陽誌巻之ニ秋鹿郡) [#ee485eb7] p16 多太大明神 &ruby(つきゝとをしるひこの){衝杵等乎而留彦};命 -地誌大系(40コマp66)では「&ruby(つきゝとをしるひこの){衝杵等守而彦};命」と記している。 「乎」を「守」と読み違えたのであろう ---- *雲陽誌秋鹿郡2(桑原文庫)/(地誌大系-雲陽誌巻之ニ秋鹿郡) [#s5275532] p13(45コマp77) 秋鹿 姫二所大明神 風土記に載る秋鹿社是なり 八幡宮 秋鹿姫命應神天皇をまつる二神 相殿に坐なり~ ---- *雲陽誌(地誌大系-雲陽誌巻之九楯縫郡) [#ye12af17] (145コマp277) 猪目 猪目岩 間口の東に岩二あり、此岩猪の目に似たり故に 猪目浦と名付、 ---- *雲陽誌(地誌大系-雲陽誌巻之十神門郡) [#i0d22374] (163コマp312) 日御崎 【風土記】に載る御前濱は古出雲郡なり、 ~ (p313) ~毎歳十二 月晦日の夜社の上天一山といふ所へ検校一人衣冠して (164コマp315) 峰にあかり、神劔を天に達する祭事あり、黎明に及て 山より下、偶雨雪降といへとも蓑笠も著せずして一點 もぬるゝことなし、一子相傳の神事なり、世俗皆奇異 なりとす、是何の遺風ぞや、~ ~ 月讀神社 月夜見尊を天一山にまつる、本社七尺四方なり、