[[文献]] [[『古事記』]] ''&color(blue,){『古事記』序};'' 臣安萬侶&ruby(マヲ){言};す。それ、&ruby(マロカレ){混元};既に&ruby(コ){凝};りて、&ruby(キザシ){気象};未だあらわれず。 名も無く&ruby(シワザ){爲};も無ければ、誰か其の&ruby(カタ){形};を知らむ。 ***臣安萬侶言。夫、混元既凝、気象未效。&br;無名無爲、誰知其形。[#p8286164] ---「爲」を岩波文庫では(わざ)と読んでいる。「無為」は(動きがない}の意味。 然あれども、&ruby(アメツチ){乾坤};初めて分かれて、&ruby(ミハシラノカミ){参神};造化の&ruby(ハジメ){首};となれり。 &ruby(メヲ){陰陽};ここに開けて、&ruby(フタハシラノカミ){二霊};&ruby(モロモロ){郡品};の祖となれり。 ***然、乾坤初分、參神作造化之首。&br;陰陽斯開、二靈爲群品之祖。 [#kcdef188] ---「乾坤」を岩波文庫では(けんこん)とそのまま読んでいる。 その故に、&ruby(ヨミジウツセミ){幽顕};に&ruby(イデイリ){出入};て、&ruby(ヒノカミツキノカミ){日月};目を洗うに&ruby(アラワ){彰};れ、&ruby(ウシオ){海水};に浮き沈みて、&ruby(アマツカミクニツカミ){神祇};身をすすぐに&ruby(アラ){呈};われたり。 ***所以、出入幽顯、日月彰於洗目、浮沈海水、神祇呈於滌身。 [#mc59d14a] //故、太素杳冥、因本教而識孕土産嶋之時、元始綿邈、頼先聖而察生神立人之世。 //寔知、懸鏡吐珠、而百王相續、喫劒切蛇、以萬神蕃息與。 //議安河而平天下、論小濱而淸國土。