文献
『出雲国風土記』
- 和銅6年(713)元明天皇により編纂が命じられ、天平6年(733)に完成し聖武天皇に奏上されたと云われる。
出雲臣広島 監修・神宅臣金太理 編纂。
- 出雲国風土記は写本によって散逸異同が多い事が知られている。
公開されている書影の内、白井文庫のものを底本に用いる事にする。
(岸崎氏の方が古いが、注釈が多い為参照に留める)
- 細川護貞氏所蔵本(慶長2年-1597年)は現在熊本大学附属図書館細川家北岡文庫(永青文庫)として保存されている。
徳川家康が所持していた出雲国風土記を細川幽斎が1597年に書写したと云われるが、島根郡などに欠落がある。
- 当初最も古い写本とされる細川護貞氏蔵本を底本としている加藤義成校注本をベースにするつもりであった。
細川護貞氏の原本を確認していないので断定はしかねるが、
加藤氏校注本は「出雲国風土記参究」を元に適宜改注されており、あれこれ読み比べていると、
原本を改変している疑問が出てきた為参考に留める。最新版が出されているらしいが、書影がない以上不明。
参考底本:「校注出雲国風土記」加藤義成著/千鳥書房刊s49.4.1 修正3版(底本:細川護貞氏所蔵本)
- 「出雲国風土記諸本集/秋本吉徳 編/勉誠社/」に各書影があるらしいが未見
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001661258-00
書誌検索「出雲国風土記」
- 活字化されたものは活字化の段階で既に取捨斟酌されているので注意が必要。既に失われた原本を1次資料とすれば、4次資料相当。
『出雲国風土記』総記
『出雲国風土記』意宇郡
『出雲国風土記』意宇郡2
『出雲国風土記』嶋根郡
『出雲国風土記』秋鹿郡
『出雲国風土記』楯縫郡
『出雲国風土記』出雲郡
『出雲国風土記』神門郡
『出雲国風土記』飯石郡
『出雲国風土記』仁多郡
『出雲国風土記』大原郡
『出雲国風土記』後記
「出雲国風土記」記載の距離尺度は天平尺とされる。
尺=0.297(m) /歩=1.782(m) /里(300歩)=534.6(m) /丈(10尺)=2.97(m)
- 天平尺…正倉院御物にある「紅牙撥鏤尺(コウゲバチルノシャク)」を度量衡基準とした長さ。
校注出雲国風土記収録「出雲国風土記要図」
「島根の国絵図」島根大学附属図書館デジタルアーカイブ