[[神社a]] ◎「奴奈川神社」(ヌナカワジンジャ) 新潟県糸魚川市大字田伏609-1 主祭神:奴奈川比賣命 祭神:八千矛命・大靈女命 由緒 「成務天皇の御宇に市入命越後国の国造となって当地に来り、奴奈川姫命の子建沼河男命の裔長比売命を娶り、奴奈川姫命の社を建て神田神戸を寄附したという」 ---この由緒は「先代旧事紀国造本紀高志國造」の記述に関わりがあるようである。 「志賀高穴穂朝御代、以阿閉臣祖 屋主男心命三世孫 市入命定國造」とある。 志賀高穴穂朝御代は17代成務天皇の御代。市入命が高志國造に定められたという。 高志國は越国で、越前・越中・越後・能登・加賀諸国を指す。 由緒の「奴奈川姫命の子建沼河男命の裔長比売命」については、「建沼河男命」が古事記の「建沼河別命」と名前の類似性がある。 「建沼河別命」は書記では「武渟川別」。8代「孝元天皇」の皇子「大彦命」の子で四道将軍の1人で阿部臣の祖とされる。 阿閉臣は阿部臣と同じく「大彦命」の系譜とされる。 「建沼河男命」については、「奴奈川姫命」の子とあるが、その父親は不明。大国主命の系譜には見られないから、先夫との子であるのかも知れない。「武御名方神」の異父兄と思われる。