○「赤穴八幡宮」
島根県飯石郡飯南町上赤名1652 地理院地図
主祭神:別雷神・玉依姫命・建角見命
大鞆和気命・帯中津日女命・息長足姫命
元は「松尾神社」で、平安後期に石清水八幡宮の荘園となり、石清水八幡宮の別宮が置かれて以降八幡社となった。
「松尾神社」には「丹塗箭神話」が残り神社創建縁起となっている。
社名の「松尾」はこの辺りの森を「松尾の森」と呼んでいたことに由来する。
「松尾神社」の社を設けたのは宝亀元年(770)というから、天平6年(733)上奏の「出雲国風土記」には掲載されていない。
下赤名の「今石神社」に御神幸する「古伝祭」という祭事がある。
「丹塗箭神話」というのは、女亀山(女神山)に住んでいた「建角見命」の娘「玉依姫」が、飛んできた丹塗矢を拾ったところ、
その矢は「大山咋神」であり、「別雷神」を身ごもり、赤穴山(篝丸山)で生んだという神話である。
その後丹塗矢を偲んでいた姫の夢見に丹塗矢が樅の木の根本に刺さっていることを知り、その地を宮所にしたのが「松尾神社」の縁起という。
(赤穴八幡宮 本殿1)
・右に「招魂社」
・中央に「左殿」 祭神:兎道稚郎子命 飯石津倍命 八島士奴美命
(赤穴八幡宮 本殿2)
・右手に「右殿」 祭神:大鷦鷯命(仁徳天皇) 菅原道真公(元叶松鎮座)
(赤穴八幡宮 境内右手)
・右側…社名は良く読めないが、「事代主命」と「美保津媛命」を祀っている
・左側…「劔神社」として、赤穴備中守常連・松原釆女・赤穴右京亮幸満・三谷数馬・等計15名を祀っている
(赤穴八幡宮 境内左手)
右から
・「淡島神社」祭神:少名彦命
・「熊野神社」祭神:熊野久須毘命・須佐之男命
・石碑
・「鷺神社」祭神:稲背脛命
(赤穴八幡宮 大元杉)
・本殿後背にある。左手奥側が南杉、右手側が北杉。樹髙共に29m。
間に「大元神社」があり「国常立神」を祀っている。
由緒記には境内末社九社、境外末社五社とある。
境内に「大己貴神」を祀る社がないのが少々気になった。