○「兎比神社」(トヒジンジャ)
島根県雲南市吉田町1023 地理院地図
主祭神:足名椎命・手名椎命
合殿:「多賀社」「葦鹿社」
「出雲国風土記」飯石郡に「兎比社」と記載されている。
吉田町梅木地区にある。
現社地は元は八幡宮のあった場所といい、「兎比神社」の元社地は吉田町大吉田。今も元社地が残されている。地理院地図
明治期の神社改めで「多加毛利社」と「葦鹿社」を合祀。
他に「吉田神社」「粟島社」が境内社となっており、又、京都伏見神社から昭和27年に勧請した「吉田稲荷講社」も境内社となっている。
「雲陽誌」巻7、飯石郡吉田には「脚摩乳社」という記載があり、神の御腰掛けという老松が茂り、社前に池があり、神寳として八寸四方の鏡を神代より伝えている旨記されている。(元社地にも現社地にも池は現在はない)
「兎比社」の項目は無いから、当時は「脚摩乳社」と呼ばれ、それが故に、岸崎「出雲風土記抄」で「免比社未考」と解らなくなっていたのであろう。
してみると、「兎比神社」と再び称するようになったのは江戸中期以降の事なのであろう。
(兎比神社 参道の手水)
・湧水をひいているのであろうか。粋である。
(兎比神社 境内)
・左手に角力場。出雲は野見宿禰の伝統であろうか、結構相撲が盛んな土地柄のようである。
(兎比神社 大吉田 元社地石碑)
・「兎比神社旧蹟」と彫られている。