神社a

○「赤秦(アカハダ)神社」
島根県雲南市加茂町大竹676

主祭神:猿田彦命

境内社:田守荒神社(保食神・素盞嗚尊・金比羅神)

『出雲国風土記』大原郡記載の「赤秦社」
(白井本では「奈秦社」とあるが誤記であろう)

京都の「伏見稲荷大社」は、秦氏が創建した神社として知られ、その祭神に秦氏の租神として「佐田彦大神」が祀られている。
その縁起からすると、この地の「赤秦神社」も秦氏による創建であったのであろうと考えられる。
「赤」は赤金即ち銅であり、又閼伽であれば供え水を表す。
秦氏というのは、血縁集団と云うより職能集団であるから、この地で青銅器を製作していた集団が祀る神社であったのかと考え得る。
かつては「赤肌大明神」と呼ばれていたのは、赤肌即ち青銅器の表面色を表していたのかと思われる。
近年発掘された加茂岩倉遺跡にせよ荒神谷遺跡にせよ、その出土物である青銅器はどこかで製作されていたものであり、
その製作地がこの「赤秦神社」のある大竹の地であった可能性は高い。



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