メモa
穴師
- 「和漢三才図絵」巻76
和泉の「泉穴師神社」を穴師大明神とし、祭神:級長津彦・級長津姫とし、次のように説明する。
「風神なり、穴師は風の名なり、八雲鈔に云、穴師は戌亥なり、戌亥の風は風神の坐ますところなり。」即ち、穴師は西北の風の名とする。
- 参考:泉穴師神社
現在は「天忍穂耳尊・栲幡千々姫命」を主祭神としている。
- 参考:蚩尤(しゆう)
蚩尤は古代苗族の英雄神で、剣・鎧・鉾・戟・弩などの兵器を発明した神とされる。
日本では秦氏が大和の弓月岳に祀った「穴師坐兵主神社」の兵主とは、兵器の神とされる蚩尤のことである。
(史記「封禅書」)
- 蚩尤は牛角を持つと云われる。黄帝と争ったことから、素盞嗚尊を牛頭王に見立てるのは、蚩尤に見立てているのであろうと思われる。これが兵主神についての混乱を招いたと思われる。
風の神は書紀では級長戸辺命(亦の名を級津彦命)、古事記では志那津比古神。「西北の風」の事を穴師と呼んだのであり、風の神が穴師なのではない。東の風をコチと呼ぶのと同じ。ついでに西の風はナライ。南の風はハエ。北の風はアナジ。これが上の穴師に近しい。現在の「穴師坐兵主神社」は、三輪山に対して北北西に当たる。大和の弓月岳は現在では不明となっているが、大兵主神社の元社地、三輪山北方の兵主山の事であろう。
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