神社a
○「諏訪神社」
新潟県上越市五智国分2111 地理院地図
主祭神:大国主命・建御名方命・奴奈川姫命・姥嶽姫命
岩殿山明静院公式サイト
岩殿山はかつては岩戸山と呼ばれており、この地の岩屋で奴奈川姫命が武御名方命を産んだと伝える。
姥嶽姫命は産婆であり、岩屋に自生していたイタビカズラをたすきにして武御名方命を取り上げたと伝える。
「岩殿山明静院」は天台宗の寺院。行基により開山。
行基は聖武天皇の勅命を受け、この地方に国分寺建立のため来訪。
その際、この地が武御名方命生誕地という事を聞き、岩戸山に逗留し「大日如来像」を刻みそれを本尊とする真言宗「岩戸山妙徳院」を建立開山。
「岩戸山妙徳院」は後に天台宗となり「岩殿山明静院」と改称。
本尊「大日如来像」は新潟県の第一号国宝に指定された。現在は法制度の変更により国の重要文化財。
諏訪神社は延喜式神名帳に載る「阿比多神社」であるとも云う。(かつては岩戸川を阿比多川とも呼んでいた。)
- 地理院地図もgoogle mapも正確ではないため解りにくいが、国道8号線と岩戸川の交差する場所の岩戸川西岸に案内板がある。
そこから車両の離合は困難な狭い山道を登っていくと、途中道路東側の藪の中に社殿があり、劔神社・飯綱神社・諏訪神社の合社がある。(地理院地図もgooglemapも位置が間違っている)
更に登ると、比較的広い駐車場がある。
- 岩屋には大岩が3つあり、手前に1つ、奥に2つが寄りかかるようにある。
手前の円形の大岩は独立しており、奥の2つとの間が通路のようになっている。それで「胎内潜りの岩」と呼んでいるのであろう。
奥の2つの岩の間に「奥社・飯綱社」がある。
飯綱(イズナ・イイヅナ)というのはイタチの仲間であるが、山の神の使いであるとされる。
岩戸山の神に見守られての出産・誕生だったことを窺わさせる。
(明静院)
(明静院)
(明静院)
(明静院 諏訪神社)
(明静院 諏訪神社)
(明静院 諏訪神社)
(明静院 諏訪神社)
(明静院 諏訪神社)
(明静院 諏訪神社)
(明静院 諏訪神社)
・「奥社」「飯綱社」と記されている。
ここが武御名方命誕生の地なのであろう。
(明静院 諏訪神社)
(明静院 弘法の硯岩)
(明静院)
・巨大な礫岩であるが、その中に硯石に良さそうな部分が見られる。
岩にイタビカヅラがはっている。
(明静院)
・上杉謙信墓。謙信の遺言により墓所とされたと伝えられる。本堂下で見つかった五輪塔だという。
(明静院)
・不明な石碑
(明静院)
・道祖観音
(明静院 飯綱神社・劔神社・諏訪神社合社)
・鳥居下がかつての参道であったのであろうが、崩落し藪化している。
(明静院 飯綱神社・劔神社・諏訪神社合社)
・お産の際、大国主命が立ち入ることはありえない。
出雲では大国主命はもっぱら通い婚であった事を考え合わせると、ここは奴奈川姫命が暮らした場所であり、
大国主命が通ってきたのだと思われる。
出産に際して産所として岩屋に移ったのであろう。
(出産を山中の岩屋で行ったと云う伝承は『出雲国風土記』にいくつか例がある。)
参道のあった崖下には岩戸川(阿比多川)が流れ、元はここが「阿比多神社」であり、諏訪神社・飯綱神社・劔神社を合社したものでもあり、後に明静院の岩戸脇に移したものかと思われる。
(明静院 飯綱神社・劔神社・諏訪神社合社)
・拝殿内は片付けられている。