◎「加賀神社」
島根県松江市島根町加賀1490地理院地図
主祭神:支佐加比売命
「加賀」は元字「加加」。それ故「加賀」は(カガ)ではなく清音で(カカ)と読む。
元社地は潜戸(新潜戸)にあったという。
新潜戸には観光船で行くことができるが、潜戸に入って左手に佐太大神の誕生地と伝える岩場がありそこが元社地であろう。
上部が滑らかに少し窪んだ岩である。
(カカ)は闇き窟を、支佐加比売命が流れてきた
「神魂命」の御子「枳佐賣命(支佐加比売命)」が「麻須羅神」の御子「佐太大神」を生んだのが潜戸(新潜戸)であり、その支佐加比売命を祭っていたのが「支佐加地賣命社(支佐加比売命社)」であると、『出雲国風土記」島根郡の加賀神埼に記されている。
(加賀神社 本殿)
・神明造りと案内するものが多いが屋根に反りがあり独自のもの。むしろ、神明造りの発展型と言われる流造りとの中間形式と言える。
・以前訪れたのはもう随分前だが、今回は秋の例祭だったようで、幟旗など立てられていた。
拝殿は新しくなっていた。本殿は杮葺であったが今は金属で覆われている。
・雲陽誌では祭神を伊弉諾尊・伊弉冉尊としており、潜戸で天照大神を生んだという。
社伝にも似たようなことを伝えており伊勢神宮同様20年毎の遷宮が行われてきている。
思うに、潜戸には新潜戸と旧潜戸があることから、旧潜戸で天照大神が生まれ、新潜戸で佐太大神が生まれたということなのではないかと思われる。