神社a
○「志志乃村神社」
島根県飯石郡飯南町八神60 地理院地図
主祭神:奥津島比売命
合祭神:
国狭槌神・国常立尊・大山祇神・瓊々杵尊・木花開耶媛姫命・面足尊・大日靈貴神・誉田別命・菅原道真神
元社地は島根県飯石郡飯南町獅子226「志志乃村社旧跡」地理院地図
明治40年、この地にあった「雨神社」と合社。
(雲陽誌に「雨神社」の記載無し)
出雲国風土記飯石郡に記載がある「志志乃村社」
出雲風土記抄4帖k09解説で「劔大明神」、雲陽誌k122p231で「劔明神」と記している。
元社地には「熊野社」と「山神社」が遺されており、「熊野社」は素盞嗚尊、「山神社」は大山祇神を祀っているのであろうから、
須佐之男命に関連する神社であったのであろう。
志志乃村の志志は、猪のことであろうから、猪の多くいる土地柄だったのであろう。
(イノシシのイが猪でシシはその肉を指す)
余談だが「獅子」は本来はライオンのこと。
神社狛犬の口を開けた阿像は獅子(ライオン)の事である。
奥津島比売命を主祭神とする経緯は不明。
奥津島比売命は、宗像沖の島に祀られる女神で、須佐之男命と天照大神の誓約で生まれた三女神の長姉。
大国主神の妻神となり、阿遲鉏高日子根神・下照比売を生んだとされる。
半強制的な合社令で社名のみ移され、獅子村の元社地には「劔明神」本来の祭神であったであろう須佐之男命が「熊野社」としてそのまま残される事になったのかとも思われる。
少々気になったのは、本殿神紋が厳島神社と同じ「三盛二重亀甲剣花菱」で社殿脇には、「丸に左三巴」の入った古い破風飾りが置いてあった点。
鳥居が厳島神社と同じ「両部鳥居」である事もあり主祭神「奥津島比売命」を「市杵島比売命」とみなしているのかとも思える。
この件別記するが、奥津島比売命を市杵島比売命と同神とみなす例もある。(書記一書)
(志志乃村神社)
(志志乃村神社)由緒書
・「木花開耶媛姫命」とあるのは誤記であろう。
(志志乃村神社)社殿
(志志乃村神社)本殿1
(志志乃村神社)本殿2
(志志乃村神社)境内「美保社」
(志志乃村神社)境内「社日」
・天照大神・雨大明神・八幡大神・大己貴命・少彦名命・埴安姫命・倉稲魂命・猿田彦命
八神という地名はこの社日の8神と関わりがあるのかも知れない。
雲陽誌k122p230八神に「八面明神」という記述がある。
(志志乃村神社)本殿神紋
(志志乃村神社)古い破風飾
・雨神社のものであれば渦を表しているのであろう、
(志志乃村社旧跡)案内板
(志志乃村社旧跡)参道
(志志乃村社旧跡)境内
(志志乃村社旧跡)石碑
(志志乃村社旧跡)境内「熊野社」
(志志乃村社旧跡)境内「山神社」