○「大埼川邊神社」(大埼川辺神社)
島根県松江市島根町
主祭神:伊弉諾尊
・『出雲国風土記』嶋根郡に載る「大埼川邊社」
・「出雲風土記抄」2帖k11解説で「大埼川辺社同處國師大明神而祀伊佐奈枳命也」
・「雲陽誌」島根郡4-k95で「大葦浦 國主明神 ~伊弉諾尊をまつれり~」
森田川河畔にあるので川邊(川辺)の社名がある。
「伊弉冊尊」を祭る同じく大芦の「大埼神社」と対を成す。
寛永6年現在地に再建というから、元は川辺にあったのが水害か何かで失われ、現在の高台に再建されたのであろう。
(大埼川邊神社)
・集落からの脇参道のようである。鳥居扁額は「川邊神社」
素戔嗚尊を鎮めるチーナマイタと呼ばれる荒神祭で20m余りの藁蛇(龍蛇)を運ぶために作られた参道かと思われる。
(大埼川邊神社)
・こちらが本来の参道と思われるが鳥居は新築されている。扁額には「國主大明神」とある。
石垣は川石を積み上げたものか、野面積みである。
(大埼川邊神社)
・社前の森田川。鮎がいるのか、見掛けをしようとする釣り人が来ていた。
(大埼川邊神社)
・拝殿の横幅が大きく、藁蛇作りや集落の集会所に使われているように思われる。
(大埼川邊神社)
・石段があり、その先に御神木と思われる木がある。おそらくは荒神木であろう。
チーナマイタと呼ばれる荒神祭はこの木(モチノキか?)に祭られた素戔嗚尊の神霊を藁蛇に託し各地区に運び地区の守りとしたのが始まりかと思われる。