▲「仏経山」(神名火山)
島根県出雲市斐川町 地理院地図
標高:366(m)
『出雲国風土記』出雲郡に「神名火山」と記されている。
戦国期、尼子経久(1458生~1541没)が広瀬の明星寺(月山南麓にあったが廃寺)僧の祈祷による進言を受けて、この山に薬師像12体を安置し、山名を「仏経山」とした。
・「雲陽誌」出雲郡 氷室で「神名火山 風土記に載る所なり、東南三里一百五拾歩今の路にして廿町三十間なり、周一十五里六十歩、今路にして二里十九町たり。土俗經山といふ洞あり、高さ七尺横一間半深さ三間半、洞裡岩屋寺といひて薬師十二體あり、曾致の夜社審伎の夜社、この二社を延喜式には曾只能夜神社同社韓國伊太氐神社と書す。神祇官の外支比佐社ともに三社は曾伎大明神山上大明神權現等の社なり、此山上に遷座す」
(仏経山 高野登山口駐車場)地理院地図
(仏経山 高野登山口)地理院地図
・左手NTTの工事用道路が登山道になっている
(神名火水)
・南麓、高野からの登山道を少し入ったところにある。地理院地図
伎比佐の大岩周辺には巨岩が多数あり、2005年頃地元有志により幾つか案内板が据えられている。
地理院地図を付記しておいたが、多少誤差があるかもしれない。
周辺は身長を超すほどの隈笹に覆われており歩くのも難儀。
以下〚 〛の箇所は案内はなく、個人的につけた仮称である。
岩石群は、その多くが流紋岩質の礫岩でありいわゆるさざれ石である。
「曽枳能夜神社」に「神魂伊能知奴志命」を祀る岩が据えられているが、ここから運ばれたものと思われる。
〚出会い岩〛地理院地図
登山道途中にある。ここから入ると「女男岩」に行くことができる。
(〚出会い岩〛1)
・道路脇にあり、草木で覆われているので少々わかりにくい。
(〚出会い岩〛2)
・2つの岩の間に通れそうな間隔があり、それ故〚出会い岩〛と名付けた。
(〚出会い岩〛3)
・少し歩けば開けており、小山を迂回して女男岩迄行くことができる。
かつてはこれが高野地区から宮隠し岩への参道だったように思われる。
「女男岩」地理院地図
・東側から見ると2つの大岩が寄り添った形でありその間の空間が女陰のように見える。
又、西側から見ると、2つの大岩の一方がそそり立つ男根のように見える。高さ40(m) 弱
それ故「女男岩」と呼ばれたのであろう。(下の登山口案内板では女岩と記している)
(「女男岩」2)
・少しアングルを変えて見ると、2つの岩が並び立っている様子がわかる。
(「女男岩」3)
・向かって右側の岩の裏側は切り立っており、樹木で少々わかりにくいが男根のように見える。
「男岩」地理院地図
・東側少し下ったところから見ると、陰嚢を伴った男根のように見える。
(「宮隠し岩」登山口案内板1) 地理院地図
・NTTの工事用道路から入るルート。
(「宮隠し岩」「女男岩」分岐
・左「宮隠し岩」、右「女男岩」
「宮隠し岩」地理院地図
・2つの巨岩があり、その前方が窪地になっており、それぞれの岩の下側に岩穴がある。
東側の大岩下の岩穴はかなり大きく、ここを宮隠しと呼ぶ謂れとなったのであろう。
(「宮隠し岩」1)
「高野の鏡岩」地理院地図
・ここから尾根沿いに進むと、仏経山山頂に行くことができる。ただし道があるわけではない。
〚展望岩〛
・眼下に斐伊川、遠くは男三瓶山まで望むことができる。
(伎比佐の岩石群への入口)
・電柱のあるところを下る。藪道 地理院地図
(塞ノ神の岩)地理院地図
・岩の奥に更に一回り大きな岩があり、赤松が一本育っている。
更に先には仙道があり、神名火山山頂に通じていると案内されていたので歩いてみたが、途中で戦国時代の古城の曲輪のようなものがあり仙道はわからなかった。
(伎比佐の大岩1) 地理院地図
・横幅9(m)弱、高さ4(m)弱、奥行き8(m)弱の大岩である。
〚伎比佐の霊水窟〛地理院地図
・伎比佐の大岩の近くには水流跡がある。静かに休憩していると水音が聞こえたので辿ってみた。
(屏風岩)地理院地図
・幅80(m)以上 高さ30(m) 以上の岩壁である。
以下、東から西へ分割掲載。