「プルトニウムの恐怖」 高木仁三郎       文責:「風姿」
 プルトニウムについて書かれた本である。
NHKフォーラムの中で、プルトニウムの毒性は強くない等ととぼけた意見を書いた原発賛成派が居た。
冗談ではない。
この本では、プルトニウムの毒性の他、日本の核燃料サイクルに関する問題点も記してある。
昨年1997年の「もんじゅ」事故に関わる、液体ナトリウム使用の問題点についても記してある。
書かれたのは事故の起きる16年も前である。
この様な問題点の指摘・警鐘を無視し続ける、原発賛成派・容認派、現場科学者・技術者は、高木先生の爪の垢でも
飲むべきである。

「もんじゅ」「ふげん」何とふざけた命名であろうか。

関連して、同じ岩波新書(青834)「死の灰と闘う科学者」三宅康雄著もお奨めする。
こちらは、アメリカの核実験に伴う、第5福竜丸の被爆事件から説き起こしている、資料価値の高い労作である。