シャープ.ph事件

シャープのフィリピン法人であるシャープフィリピンを巡って、 暴行事件が発生しているようです。
会社が雇っている私兵と警察によって、不当解雇によるスト中の 労働者に対して、襲撃・暴行行為が行われています。
女性労働者に対しする、路上でのレイプ行為も行われているようです。
シャープ・フィリピンは、シャープ日本が40%出資して作られた現地法人です。
これは、フィリピンの国内法上限の出資比率であり、残りの60%資本は地元デルタ・エレクトロニクスと云う会社が出資しています。
フィリピン企業上位1000社中1997年には93番目にランクされている企業で、 従業員数1191名、その内85%が女性従業員です。
基盤・ビデオ・オーディオ・家電の4つの生産ラインを持ち、 フィリピン国内・海外市場向けの生産を行っている会社です。
1986年からTQP(トータル・クオリティ・プログラム)という生産チーム毎の 生産性向上運動を始め、これにより労働密度が高められ、
ある職域では、チーム人員が16人から9人に削減されたり、 或いは、作業工程が従来の4〜5工程から7〜8工程に増やされたりしてきていた。
シャープ・フィリピンの労働者達は8月10日から賃上げとそれに関する 労使交渉を求めた行動を、2週間に渡って行っていた。
その要求は、
1. CBA(法的に保証された3年ごとの賃上げに関する労使交渉)に基づく 10%の賃上げ要求。 (実際には6%しか上がっていなかったため)
2. 1990年に合意した29ペソの賃上げ実現の要求
3. ガードマンや警官の監視体制の改善要求。 具体的な労働者達の抗議行動は、穏当なものであったが、
8月23日、会社側は57人の労働者に対し、突然解雇の手紙を送りつけた。 これが今回の事件の発端です。
CBAの具体的交渉内容については不明です。 57人については、組合の抗議行動として、
a.昼休み又は終業後の連続的なノイズバレッジ
b.昼休みにプラカードを持って人事課へウォーキング
c.仕事中に黒リボンを付けて抗議の意思表示
等を行った。 その行動を会社側がガードマンを使って写真やビデオ撮影を行っていた。
その映像から特定できたのが57人であったらしい。とのことです。
南Dimayuga警察管区の20名ほどの警官は、女性労働者達が人権侵害を阻止するように懇願したにもかかわらず、事件を傍観していた。
労働者の作ったピケを取り壊す警備員や私兵を手伝っていた警官もいた。
その際、警官は名札を外し、警官が勤務時間中であることを隠そうとさえしていた。
警官は、日本と異なり、中立ではなく会社側に立って行動しているようです。
現地からの緊急メール
「これを書いている今、シャープの労働者は、会社の私兵と警備員によって 石を投げつけられています。
既に30人ほどの女性が頭や胸に石を受けて怪我をしています。」
image Board に写真を掲載しておきました。現在送られてきているのは 4枚です。ビデオはありません。
現地情報に関しては、ガブリエラという現地の女性団体や LFSという学生団体に収集してもらいます。
9月13日午後4時過ぎ、労働者達のピケットラインの襲撃を行った。
警備員と私兵達の内ある者は、女性組合員のブラウスを剥ぎ、私的な部分を触っていました。
「彼女たちは実質的に通行人の前でレイプされていた」、と目撃者は言っています。
yahooの掲示板にトピックを作成し、此処まで記してきたところ、11月20日、何の予告もなく削除された。
この様な場合も考えて、私のサイト上の掲示板に、投稿と同一内容の文章をログとして保存していたので、
改めて新ページを作って保存する事にした。
この事件はニュースソースの確かな事実であって、何処に対しても誹謗中傷するものではない。
此処に来られた方が、問題意識をお持ちなら、ミラーページを自由に作成していただいて構わない。
即ち、ホームページをお持ちの方は、このページをコピーして掲載していただいて構わない。
by「風姿」
KMUからの最新情報を掲載します。

国内・国外の労働組合・女性組織の支援によって、シャープ資本は、危機に陥 り、
ついに日本のシャープ本社は交渉に応じ、労組との一定の協約を結んだ。
協定は、不当解雇された57名の労働者が裁判を続けている間、復職の可能性を残したものであり、
労働者の職場復帰に際しては、全労働者に対して資本側からの報復を行わない、というものである。

しかし、この部分的勝利を勝ち取った後も闘いは終わっていない。
 組合員が、職場に帰って間もなく、経営側は、協定に違反し、94人のレギュラー労働者を研修室に閉じ込め、
「経営者の価値」という研修なるものを強制している。
また、正常な雇用の手続きを取らず、200人の派遣労働者を新たに導入している。
さらに職場支配が強化され、多くの 暴力団員やガードマンが工場内を徘徊している。
94人の労働者は、研修を強制された上に、工場に入る時や、トイレにまで、ガードマンに尾行されている。

(フィリピン・シャープ労組は、ストライキ期間中、支持・支援してくれた全ての労組・個人に心から感謝します。
併せて、現在も、今後も、労組攻撃を続ける資本に対して、抗議の輪を広げていただくようお願いします。)