日本武尊
古事記……「小碓命、倭男具那命、倭建命」
日本書紀…「小碓尊、日本童男、日本武尊」
日本武尊に関して、戦後その実在が否定されているのが現状である。
しかし、私はその実在性は高いと見ている。

それは、記紀に記されていない具体的伝承が、中国地方や九州地方に見られるからである。
その伝承は、岡山、広島、山口、福岡、に及んでいるのである。
無論、日本武尊を祀った神社も実在する。

通説で言われるように、複数人物の集約された征服物語とするには、あまりに各地の伝承は具体的である。

無論、それをここで詳述するつもりはないが、その様な伝承があると云うことだけは記しておく。

思うに、日本武尊さらには、景行天皇から仲哀天皇に到る系譜は、出雲系系譜ではないかと考えている。
崇神の侵入により、一度は失った奈良方面の権益を、出雲系部族がそれまで敵対していた、
吉備、丹波の部族即ち日矛の一族と協力して、排除したのではないかと思われるのである。

即ち、崇神とは別系であり、応神とも又、別系である。

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