高祖(タカス)神社
福岡県前原市高祖
県社
主祭神
 「彦火々出見尊」
脇神
 左座に「玉依姫命」、右座に「息長足比女命」
「風姿」 98/11/18
社殿の造りから、明らかに出雲系神社である。
現在の主祭神、脇神は後世の付会であろう。

神職上原氏の系譜、縁起によれば、怡土城鎮守高祖宮とある。
怡土城は、現在考えられている、本社後方の高祖山ではなく、南西の雷山であると考えられるから、
雷山神社が本来の宮であり、こちらはその分社であると考えられる。
上原氏は天日矛の系譜下とされているから、神功皇后を祭神に迎えているのだと考えられる。
更に、玉依比賣を加え、ついで彦火々出見尊を主祭神に迎えたのである。
このような付会的祭神の構成は、よく見られることである。

出雲系雷神と云えば、味耜高彦根命であるから、本来の主祭神は、味耜高彦根命であると考えられる。

原田大六氏や古田武彦氏がこの神社に思い入れを込めて、大靈女の元社地であるとか、
邪馬台国がこの地であるとか主張しているようだが、神社巡りをしている者の目から見れば、
上記のごとくであり、とても承伏できるものではなく、論外である。

地元の人には申し訳ないが、延喜式神名帳にも見られず、さほどの古社とは考えられない。
県社になったのも、大正期である。
せいぜい5・6世紀の創建であろう。社殿基部の4段の石垣がこれを物語っている。
高祖神社のホームページ

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