Beatles が現役の頃、Grateful Dead を良く聞いていた。
Deadを初めて耳にしたのは、岩国ベースのラジオ放送だった。
当時から日本ではマイナーで、レコードを手に入れるのにかなり苦労した。
先日、日曜日、ドライブ途中、ジャックスのCMの流れるFM放送で
何とかという男がDead を評して
「3分で終わる曲を15分も続けるから嫌いだ」と言っているのを聞いてカチンときた。
「お前が歌っているのは御詠歌だろ、くそハゲ」と、つい車の中で叫んでしまった。
京都にいた頃、WestRoadのYに何が好きかと聞かれて、DeadとNealYoungと答えたことがある。
Yは「Deadは良くわからん。でもギターはたいしたことはない」と言った。
そこで、一くさり「Deadのジュリーガルシアは、ベトナム戦争への徴兵を拒否して、
自分で銃を撃つ指を切り落としたんだよ。」
Yは唸ったきり、何も言わなかった。
一緒に麻雀を打っていた同じくWestRoadのSちゃんは「Deadはfamilyなんだよ、音楽はsubなんだよ」と言った。
 Yは根っからのBlues好きで、BBKingに傾倒。Sちゃんは同じBluesでもWhite系の
AlmanBBが大好き。もう一人いたハーフのLはあだ名の如くJohn Lennonのファンでひたすら寡黙。というのだから、話は進まない。(ハーフというのはGパン屋さん)

その頃、LPを200枚ぐらい持っていて結構自慢だったが、Yは500枚くらい持っていた。
それもBluesばかり、出世払いとかでレコード屋から持ち帰ってくるから、ついていけない。
まあ、YはおばあちゃんがBBKingのファンというとんでもないBlues一家だから無理もない。
赤福餅ごちそうさま。
Deadはライブ中心で、時折レコードを出す時には、かなり前衛的なことをやる。
8トラの時代に16トラを、16トラの時代には32トラと言う具合。
バンド活動は常時しているわけではなく、日頃はみんなアルバイトに忙しい。
コンサートの計画が入ると、どこからともなく集まってきて始めるので、メンバーは固定していない。
そんな調子だからfamilyと言われてしまう。
Wood Stock のスタイルは将にDeadのスタイルだった。
その後、メンバーの数人が次々と亡くなってからは活動は止めてしまった。
結局日本ではマイナーなままで終わったけれど、アメリカではthe Band、AlmanBBと並んで
Big3Band と言われた時代が長く続いた。Morning Dewと言う曲は名曲だ。

当時西海岸では、ママス&PやジェファーソンAP、等がいたがやはりDeadが一番好きだった。

同時期、ビーチボーイズやビージーズなんかもいて、その後日本でも良く聞かれるようになったが、
時代背景の中では、プチブルの臭いがして、嫌いだった。
一方NealYoungは日本でもCSNYの一員として有名になった。
が始まりはBuffalo Spring Fieldというグループに始まる。LPは3枚出したきりだが、
Broken Arrowはやはり名曲だと思う。
Alabamaという曲では人種差別を続ける州知事を名指しで糾弾していた。
その後友人が事故死して神経衰弱にかかってしまったが、HarvestというLPはすり切れるほど聞いた。
 80年代になってからは、転向した、FleetwootMacやClaptonの影響か、
BozやHole&Oats、などを何となく聞き流していたが、BluesSpringsteenはやはり衝撃だった。
LP時代からCD時代に変わるともうほとんど聞かなくなった。
音はきれいだが、何か訴えかけてくるものがない。ただのBGM。
そういえば、サザンオールスターズが今メジャーになっているが、デビュー当時は
「女呼んで…」等というひどい差別歌を歌っていた。メロディラインにだまされてはいけない。
最近の日本の音楽シーン、とてもつきあいきれない。
妙にキーが高かったり、ケバケバしかったり。疲れる。そのくせ中身は愛だ恋だ。
ミリオンセラーとか言っても、十年後に聞けるとは思えない。
だから、日頃はモーツアルトなんかを流している。
戻る