《98年3月22日》
小旅行は葬祭のため、休止状態。
近場で、一ノ俣温泉を訪ねる。
山口県豊浦郡豊田町一ノ俣。
「一ノ俣温泉観光ホテル」と「一ノ俣温泉保養所」等がある。

泉質はいずれもアルカリ性炭酸ナトリウム泉。
案内では単純硫化水素泉と記されている。
ph9.3、無色透明。
かなりヌルヌルしている。

これまでは「観光ホテル」の方に良く行っていたが、今回「保養所」の方に入ってみた。
こちらは、廃校となった小学校を改造したもので、所内は何とも奇妙である。
浴室も取って付けたようなもので、これで600円はどうかと思う。石鹸あり。
山遊びの通りすがりに寄る程度で、これといって紹介するほどのものではない。

近くの荒木温泉も以前寄ったが、露天風呂とは名ばかり。
又、近くをドライブすると、大河内温泉の案内板が目に付くが、ここも同じ。
いずれも小宴会場としての利用が主体。
猪料理や鴨鍋を目当てにする人にはいいかもしれない。

この付近で温泉を楽しむのなら、やはり俵山温泉がよい。湯治場としての風情がある。

ついでに、特牛を「こっとい」と読む地名由来について記しておこう。
以前NHK山口のテレビ取材で調べたが、解らなかったとのこと。
特牛は、古代朝鮮語で「kotohi」と読む。
大神氏に、大神特牛(おおがのことい)という人物がいる。奈良の大三輪神社の創建者で、宇佐神宮の創建者である大神比義(おおがのひぎ)の兄弟である。この大神特牛の領地であったのでこの地名が付いたのである。
特牛には神田という地区があるが、かつてここには大神氏すなわち物部系の社地があり、韓半島との交易基地であった様である。後に藤原氏の荘園となり、その中心が日置に移ったので寂れた。
特牛の神田には現在では、日蓮宗の寺院が建っている。
日蓮宗では、神道系の旧社地を垂迹説とかで取り込んでしまう。神名も勝手に変えてしまうので、
訳が解らなくなってしまう事が多い。
これ以上のことについては、いずれ一書に記すつもりである。

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