《98年2月22日》
阿蘇に行こう。
21日深夜12時出発。一路別府へ。
別府温泉はさすがにすごいといつも思う。
行く度に違う温泉に出会える。
3時過ぎに別府着。24時間営業の温泉をさがす。
汐見町「かっぱの湯」弱アルカリ性ナトリウム塩化物泉。源泉60度。480円。
ここは公営温泉で、サウナ・スチームサウナ・ジェット・打たせ湯・電気風呂・露天風呂と何でもあり。
まあ、露天風呂は夜空が見えるだけで風情はない。
さすがによく考えられていて、湯温も適度でジェットバスが心地よい。
電気風呂はおそるおそるだがビリビリと来て、骨折多過の私には有り難い。
営業時間の終わった食堂の座敷では、仮眠を摂っている人がゴロゴロしている。
番台のおじさんも別に気にする風もない。有り難い温泉。

湯温というのは微妙なもので、38度から42度のわずかな範囲が入浴可能範囲。
41度を越すと熱くて長くは入れない。湯温調整が出来なくて高温に設定している温泉は
客のことを考えていない。儲け主義で入浴客の回転率を上げる為だと考えて間違いない。
そんなところは二度と行く気はしない。
39度前後のややぬるめの設定で、じっくり浸かるのがベスト。
別府と大分の間は、2車線快走で、爆走車も多い。
速度制限などなんのその。警察署前でも無茶苦茶飛ばしている。
規制強化は厭だが、もっと節度があってもよかろうに。事故が起きても当たり前。

湯上がり恒例のラーメンをすすりながら、佐賀関に行く事にする。
佐賀関には、椎根津彦神社と速吹日女神社がある。
神武東遷伝承が残る地である。今は関鯖で有名になった。
《椎根津彦神社》  
南の佐賀関漁港側の集落の中にある。良くある漁港の集落地。
家々が段々に貼り付きながら建っている。
隣家も我が家という良き風情を感じ、ほっとする。
門前は一間間口でやや解りにくい。
階段を上っていくにつれ参道が拡がってくる。コンクリート造りの拝殿がしつらえてある。
椎根津彦は、神武に従い、奈良大和に移住したので、この神社は残った縁者が祭ったもの。
(記紀に記載あり)

《速吹日女神社》  
北の佐賀関港側にある。かなり立派。
本殿の瓦葺きには役瓦に浦島太郎・竜宮など多様な彫刻が乗せられ一見の価値がある。
速吹日女神社は、神武天皇東遷の際、かつて伊弉諾尊が佐賀関の関崎沖で神剣を失い、
大蛸が守っていたのを、黒砂・真砂の姉妹が生命を賭して大蛸から取り返したという伝承に基づいており、
その剣が神宝として祭られているとのこと。(記紀に記載無し)

さて、この辺りには、黒浜、白浜という場所があり、その名の如く黒浜では黒石、白浜では白砂が
海岸線を形造っている。
             
黒浜には鵜萱葺不合尊(ウガヤフキアエズ)の生誕伝承が残る。小社あり。
宮崎の鵜戸神社にも同様の伝承が残っているが、記紀では黒浜の方が分が悪い。
公的には偽書とされる「上記」には、鵜萱朝73代の記載があり、この73代の鵜萱王の生誕地がこの黒浜(黒の小浜)とされている。
今は海釣りのメッカ。
黒浜というのはおそらく産鉄に関連した浜だろう。その名残として製鉄所が残っているのだと思われる。

次いで、臼杵に向かう。
臼杵には「臼杵神社」がある。

《臼杵神社》   
ここは前方後円墳上に建てられた神社で、
臼杵神・臼杵大権現とも称され、大己貴神・少彦名神・菅原神を祭っている。
家型石棺があり、中からは人骨や伯載鏡が出土している。神社創建起源の好例である。
古墳は5世紀中頃造と考えられている。これは岩戸山古墳と同時期で、石人も2体ある。

臼杵に寄ったついでに、臼杵磨崖仏見物。入場料がいる。520円、高い。完全観光地化。
(裏から廻れば要らなかった。残念。受付のお姉さんの拝観料といったら同行者にオジン呼ばわりされた)
この付近には炭焼き五郎、真野長者の伝承が残る。
化粧井戸のある小山を登ると、長者の墓と言われる円墳から小さな石仏が発見され、最上菩薩として祀られている。
願い事は何でも叶えてくれるそうで、借金完済・貧乏神退散を祈願しておいたが、如何に。
途中道に迷い臼杵のテレビ塔のある山まで登ってしまった。4WDも良し悪し。
豊後竹田を過ぎ阿蘇へ。
阿蘇は雄大。当日は生憎曇り空。それでも心が晴れる。
長陽村に廻り、地獄温泉に向かう。
阿蘇周辺には100以上の温泉があるとも言われるが、だれも数えた事がないらしく真偽不明。
中でもこの地獄温泉は阿蘇を代表する温泉の一つ。
ここは清風荘という宿がやっている温泉で、湯治場としてかなり有名。400円
一応20時迄らしいが、結構いい加減で気楽。
「すずめの湯」と名付けられた混浴の露天風呂に浸かる。
この日は、うら若い姉様がバスタオル巻きで入っていた。
混浴といっても、男女別の脱衣場にも湯船があるので気になる人はこちらに入れば良い。
硫黄泉。硫黄のにおいが立ちこもる。泥湯とも呼ばれ白濁し、ブクブクと気泡が沸き上がっている。
石鹸を使う気にならないので(使っても無意味)ひたすら浸かり続ける。
硼素を含んでいるようで、湯上がりは肌がサラサラする。
ここには他に3カ所浴場があるが、どれも大差ない。
「すずめの湯」が混んでいる時に他を利用すればよい。(他はやや熱い)
 食事は曲水庵という食事処があり22時迄空いている。(ラーメンはない。鴨肉入りの蕎麦等)
菊池・久留米と抜けて帰路に就く。今回はかなりハード。
途中、太宰府付近で大事故。ワゴン2台と乗用車1台が大破。
車線変更を誤ったのか、分離壁に激突していた。事故処理車未到着だったので直前の事故らしい。
この辺り(鳥栖・博多間)は道が錯綜として解りにくいし工事も多いので注意が必要。
昼間は絶対通らない方がよい。(九州人はなぜか博多に集まりたがる)
運転の上手い長距離トラックを見つけ、その後について、車間距離を十分取って走るのが良い。
高速道を一切使わず、走行700〔km〕
ちなみに、ガソリンはよく使う曽根のコーナンフリートでプリペイドカードを使って、80円/L
水増しガソリン等と陰口をたたく人もいるが、そうでないことは実証済み。
帰って気づいた、阿蘇に行くなら、中津・日田・小国コースが良い。地図を忘れるとこうなる。
インプレッサ君、お疲れさま。

今回、デジカメ(kodak DC210zoom) を持参し、写真をUpしているけれど、どうもPhotoDXの使い方に不慣れなもので、
画像ファイルがうまく圧縮できていない。悪しからず。


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